売上をもっと伸ばしたい。そう思ったとき、多くの社長は「得意なことを、もっと頑張ろう」と考えます。それは間違いではありません。けれど、頑張っているのに数字が伸びない会社ほど、本当の原因は”力の入れどころ”ではなく、どこか一点が詰まっていることにあります。
数字を伸ばす方法には、大きく二つあります。ひとつは、得意分野をさらに伸ばす「足し算」。もうひとつは、いま成長を止めている一点を見つけて外す「引き算」です。そして私の経験では、伸び悩んでいる組織においては、後者のほうが圧倒的に速く効くことが多いのです。
今日は、「もっと頑張る」の前にやるべき、ボトルネックの話をさせてください。
01頑張っているのに伸びない、という感覚
こんな状態に、心当たりはないでしょうか。
こんな状態になっていませんか
- 営業を強化しているのに、売上が一定のところで頭打ちになっている
- みんな忙しく動いているのに、数字に結びついている実感がない
- 「もっと件数を」「もっと提案を」と足し算ばかりになっている
- どこに手を打てば効くのか、正直なところ確信が持てない
- 頑張りの量は十分なはずなのに、成果が比例して伸びない
もし当てはまるなら、それは努力が足りないからではありません。むしろ十分に頑張っている。問題は、その頑張りが”詰まっている一点”の手前で渋滞してしまっていることです。
02数字を止めているのは、たいてい「意外な一点」
組織の成果は、一番弱いところ、一番詰まっているところに引きずられます。どれだけ他を強化しても、その一点が詰まったままだと、全体の数字はそこで頭打ちになる。逆に言えば、その一点さえ外せば、いまある力だけで数字が動き出すことが、よくあります。
つまり、数字を伸ばす最短ルートは、得意をさらに伸ばすことではなく、いちばん詰まっている一点を見つけて、外すこと。足し算より、引き算のほうが速いのです。
そして厄介なのは、このボトルネックが会社ごとにまったく違う、ということです。私自身、いくつもの現場で立て直しに関わってきましたが、同じ「売上が伸びない」でも、詰まっている場所はまるで違いました。
短期的な売上を追いすぎて、お得意先と一緒に伸びていくという発想がなかったことが、最大のボトルネックだった。
仕事のやり方そのものを理解せず、また教育もしていなかったことが、最も重要なボトルネックだった。
店頭で動くパートナーの皆さんのモチベーションを上げられていなかったことが、成長を止めていた。
三つとも、足りなかったのは「頑張りの量」ではありません。詰まっていた一点が、それぞれ違っただけです。だからこそ、他社でうまくいった打ち手をそのまま持ってきても、自社では効かないことが起こります。
03なぜ、自分のボトルネックは自分で見えないのか
ここに、最大の難しさがあります。ボトルネックは、たいてい「いつもの景色」の中に隠れているのです。毎日その現場にいる人にとっては当たり前すぎて、それが成長を止めている原因だとは思いもしない。中にいるほど、見えなくなる。
この状態を放置すると、効かない場所に努力を注ぎ続けることになります。「もっと頑張れば」と力を入れるほど、本当のボトルネックは手つかずのまま残り、社長も社員も疲弊だけが溜まっていく。これが、頑張っているのに報われない会社の正体です。
04ボトルネックを見つける「観察眼」という技術
では、どうすれば見えない一点を見つけられるのか。これは才能ではなく、現場を外から観察する目——いわば「観察眼」という技術です。数字の表面ではなく、その裏で人と現場に何が起きているかを見る。誰がどこで止まっているのか、何が言われずに放置されているのかを、丁寧に観る。
正直にお話しすると、これは私がサントリーで43年間、現場に立ち続けながら一番鍛えてきた得意技です。仙台・京都・神戸で、それぞれ違う一点を言い当てられたのも、特別な分析ツールがあったからではありません。現場の人の動きと表情を、ひたすら観察してきたからです。同じ”売上不振”の裏に、まったく違う原因があることを、現場が教えてくれました。
05あなたの会社のボトルネックを、一緒に見つけませんか
あなたの会社の数字を止めている一点が、どこにあるか。それは、得意分野の中かもしれませんし、まったく意識していなかった足元かもしれません。いずれにせよ、中にいると見えにくいものです。だからこそ、外の目で一度いっしょに見てみる価値があります。
答えを最初からお渡しするのではありません。あなたの会社の景色を見せていただき、どこが詰まっているのかを一緒に見つけるところから始めます。そこさえ見えれば、打つべき手は、ぐっと具体的になります。
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「頑張っているのに、数字が伸びない」——その本当の原因がどこにあるのか、43年の現場で磨いた観察眼で、一緒に見つけるお手伝いをします。あなたの会社の状況をうかがったうえで、最初に外すべき一点についてお話しします。無理な営業や契約のお願いは一切いたしません。

『絶対に予算達成するルート営業の仕組み化』
サントリー一筋43年で学んだ自律自走チームのつくり方(セルバ出版)
本記事でお伝えした「ボトルネックを見つけて外す」考え方を、現場の実例とともに具体的に解説しています。数字を止めている一点の見つけ方に、ご関心があればぜひ。
Sales Spark 代表/浅井清司
『絶対に予算達成するルート営業の仕組み化』(セルバ出版)著者

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