支店長時代の実話シリーズ・愛媛編 第3話
「県の財界に入り込め」——愛媛活性化セミナー
前回、地域ブランド品をきっかけに行政との協力関係が生まれ、県のトップを交えた試食会にまで至った話をしました。
この一件をきっかけに親しくなった行政の幹部から、思いがけない助言をもらうことになります。
アサヒが本当に強かった理由
その幹部が教えてくれたのは、競合ビール会社が長年かけて行政・財界に食い込み、工場誘致という有利な状況をさらに強固なものにしてきた経緯でした。
工場があるから強い、のではありません。工場という事実の上に、財界という「地域の意思決定の輪」への浸透を重ねてきたから、あそこまで揺るがない支持基盤になっていたのです。
「対抗するなら、県の財界に入り込むべきだ」
具体的な提案は、県が力を入れる地域ブランド品の拡売に協力するサントリーと、県の活性化をかけ合わせたセミナーを開き、財界の関係者を一堂に集めるというものでした。
案内の”順番”にすべてを賭けた
セミナーの案内は、1社ずつ丁寧にお声がけしました。幹部が口添えをしてくれたおかげでアポイントは驚くほどスムーズに取れましたが、それ以上に重要だったのは「誰から声をかけるか」の順番でした。
最初にお声がけしたのは、自社の生産に関わりのある企業。偶然にも、その会長は地元経済界のキーパーソンでした。
その方の参加表明が、後に続く企業の背中を押す大きな追い風になったのです。
50社超、そして県・市のトップも
結果、50社を超える企業に加え、県の要職の方や地元市のトップにもご参加いただき、セミナーは大成功を収めました。
酒屋を一軒ずつ口説いていた頃には想像もできなかった規模の「場」を、行政・財界という入口から作ることができた瞬間でした。
次回:この縁がきっかけで参加することになった、ある”地元経営者だけの会”での出来事をお伝えします。

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